2019年12月26日
投稿者:桐田 千夏
11月25日オーソモレキュラー療法のONPフォローアップセミナーに参加してきました。
4名のドクター達が、栄養療法に出会い臨床でどのように応用しているのかという体験談を語ってくださいました。
鍼灸治療でよくお目にかかるのは整形外科領域の患者さんですので、整形外科医の大友先生のお話がとても参考になりました。
骨折が一般治療よりも早く関節拘縮もせずに治癒する症例を見せてくださいました。
それにはカルシウムを摂取するよりも、骨の原材料であるたんぱく質の摂取がいかに大事であるかということや、コラーゲンの元になるビタミンCの威力がすごいことなどが印象的でしたし驚きました。(時系列にデータを画像で見せてくださり分かりやすかったです)
大友先生ご自身も栄養療法で自身の体調を回復させた経緯があるそうです。
そうした体験から自信をもって日々の診療に栄養療法を取り入れていらっしゃるとのことですが、一般的な治療とは考え方やアプローチが全く違いますので、ネット上のコメントでもまだまだアウェイな書き込みがあるそうです。
ですが、未来の医療のスタンダードになるであろうこの栄養療法の力を目の当たりにされる臨床経験や自身の経験などから、アウェイな場面にも屈することなく頑張るのだ。と仰る姿勢が、なんと頼もしいのだろうと感じました。
ネット上での良からぬ書き込みは、書かれてみた人にしか分からないと思うのですが、ものすごくダメージを与えられるものなので、それにも「屈しない」というお言葉には覚悟を感じる本当にかっこいい発言だなあと思いました。
もちろんパイオニアの溝口先生や、他の医師の先生方も同じようなご体験を乗り越えて活動されているお話をされていました。
ではなぜ9割アウェイな状況でもそのような治療を取り入れ、また常に学び続ける医師の先生がいらっしゃるのでしょうか?!
それは「ガイドラインに沿って行う一般的な治療で7割の人は治る。けれども、残り3割の人が救えないから」だそうです
なるほど!
全ての医師の皆様は真剣に治療してくださっているけれども、ガイドラインに沿った治療では治らない3割の方々をどうするか?
というところを諦めずに何とかしようと真剣に向き合ってくださるお気持ちの先生もいらっしゃるのだなということが数字で言われて妙に納得してしまいました。
7:3でその治りにくい3割の患者さんを、9:1でと1割で少数だけれども志の高い医師の方々が治すチャレンジしてくださっている。
分からないことを追求する姿勢こそこれぞ本当の医療だよなあ!!
と思いました。
また、「その3割のうち2割は栄養療法などを駆使して救われるパターンもあるけれども
残り1割はどうしてもどうにもならないケースもある。」とのことですが、それでも分からない世界に答えを探り続ける姿勢にも尊敬を感じました。
新たなチャレンジはとても勇気が必要ですし、リスクをともないますからそれを面倒だとお感じになる先生が多いのも実状でしょう・・・
だからこそ、そこに向き合ってくださる先生方には尊敬の念を抱かずにはいられません。
それともう一つ気が付いたのですが、我々鍼灸業界へは、おそらくそのガイドラインに沿った治療では治らなかった3割の方々しかいらっしゃらない。のだなと。鍼灸治療を第一選択にする方はごく稀ですし、病院に行った後、回復が思わしくないケースにおいて噂を聞きつけてやっと鍼灸治療を“試してみる”
・・・という方が多いのが現状ですからね(笑)
一般治療では治らないと感じている症状に治るという希望をもたらす治療を求めて日々研鑽を積む医師の方々に巡り合えることは9:1の1の方々に出会う確率ですから極めて稀なことである!
ですからとても嬉しかったです。
また、そのような医師の皆様が、コ・メディカルの我々に対して「仲間」という言葉を仰ってくださるのもとても嬉しかったです。
その様な真の医療を追求する医師の皆様をはじめ、薬剤師さん、看護師さん、臨床検査技師さん、歯科医の皆様、歯科衛生士さん、栄養士さん、柔道整復師さんなどなど沢山の志が同じ方々と一緒に学ばせていただく機会を頂けることは本当にありがたいことだなあと思いました。
この世界をご紹介くださった温心堂レディースクリニック院長爲近愼司先生にも感謝です。
●まとめ●
大事なことは
栄養状態を良くして本来の体の機能を取り戻すことだけではなく
→農薬や防虫剤などの化学物質の解毒
また、これは今回のセミナーではなく以前のセミナー動画で拝見したのですが
→体の歪み
これらのアプローチが基本であるとのことでした。
解毒に関しては高橋先生が熱弁を振るっていらっしゃり、これも納得でした。
また、その解毒については過去にバイオレゾナンス学会でもお話を聞いたことがあり、
同じように治りにくい3割の症例に立ち向かってくださる先生方がいらっしゃるのが頼もしいです。
表面の症状にのみアプローチするのではなく、その根本を探してアプローチする。
これはまさに東洋医学の考え方なのですが、東洋医学と区分けしなくてもオーソモレキュラー療法の医師の先生方は自然にそのように診断治療なさっておられるのにも感動します。
「患者さんの幸せのために」
これがオーソモレキュラー療法の世界の根っこにある考え方とのことです。
日本の医療制度の仕組みの中で、出来ることと出来ないことの縛りがあるのでしょうから、自費の治療で徹底的に診てくださる先生方から保険診療の世界でアドバイス的に診てくださる先生まで様々のようですが、少なくともどのような症状の患者さんにも何か力になれることはないだろうか?!という患者さんへの向き合い方は、正に我々が望む真の医師の姿ではないかなと思いました。
◎鍼灸で出来ること◎
これらは鍼灸ならではの治りにくい3割を救う治療に有効だと思います。
西洋医学、栄養医学、東洋医学(漢方・鍼灸)、構造医学(カイロプラクティック・整体・按摩指圧マッサージ・オステオパシーなど)
そしてこれらの根底にはエネルギー療法(気の世界)があって、相互補完しながら根治を導く未来の総合医療
そのような世界がスタンダートになるよう、先を進む志高い先生方に教えて頂きながら自分もコツコツと学び尽力したいと思いました。